昭和46年に発行された本です。
私のモノではなく、姉の本なので、最終ページに彼女の名前が書かれています。
姉は本が大好きでした。
私は全く本が好きではなかったので、子どものころに本を読んだ記憶はありませんwww
でも、この本だけは本棚から引っ張り出して読み、姉が家を出た後も、実家の分かる場所にキープして、頃合いを見計らって私の手元に持ってきました!
《私のやりたい100のこと》
62.好きな本を読む
『オレンジ色のねこの秘密』10か国10人の作家による “国際リレー探偵小説”
『オレンジ色のねこの秘密』
発行
昭和46年2月10日 第1刷発行
発行所
株式会社 講談社
訳者
塩屋太郎
とても古い本です。
私が大人になってじぶんの手元に持ってきた時は、すでに相当ボロになっていました。
せめて、そのボロが進行しないように・・・と補修のテープを張りましたが、そのテープを越えてボロになっている感じです。
装丁
安野光雅
私は 安野光雅 さんの大ファンです。
彼の絵本が大好きで、とても繊細な線で細かく描かれているのに、とても壮大で広々をした空間を感じるところが、キュン!となるくらい好きでした。
もちろん、私の子ども達にも安野光雅さんの絵本を買いました。
でも、彼がこの本の装丁をしていたことを、今回初めて知りました!
「あー。だからこの本が好きなんだ」
と言ってしまうくらい、安野光雅ファンでした。
イラスト
山藤章二
おそらく、本を読まなかった子どものころの私が、本棚からこの本を引っ張り出したのは、山藤章二 さんが描いた、このダイナミックなオレンジ色のねこのせいだと思います。
ついつい手に取ってしまったんだと思います。
ページを開くと、ところどころにイラストが描かれていて、そこに、山藤さんのサインが書かれているの「かっこいい」と思ったのを覚えています。
作者
作者は10人います。
- Z=K=スラビー 〈チェコスロバキア〉
- 今江祥智 〈日本〉
- ピーエール=ガマラ 〈フランス〉
- セイゲル=バルージン 〈ソビエト〉
- マルチェロ=アルジリ 〈イタリア〉
- イエンス=シスゴー 〈デンマーク〉
- アフメット=フロマジッチ 〈ユーゴスラビア〉
- フリートリヒ=フェルト 〈イギリス〉
- オトフリート=プロイスラー 〈ドイツ〉
- ルドウィック=シェルジー=ケルン 〈ポーランド〉
2番目 日本人作家 今江祥智 さん
言い出しっぺの Z=K=スラビー から、10か国の作家にバトンタッチされました。
日本人は2番目、今江祥智 さん。
2番目に日本人が選ばれたことが、とても誇らしく思いますね!
本の最後に「いきさつーごあいさつにかえて」を 今江祥智さんが書いています。
ーチェコの作家スラビーさんがいいだしたんだけど、こんど国際リレー童話をやるんですってー
そんな話をきいたのは、いぬいとみこさんからだったと思います。もう、6年ばかり前、わたしがまた東京にいたころのことでした。
本物のリレーのほうもあんまり得意でないわたしは、童話のリレーなんて、えらいことやろなあ、と思って、ふうんとききながしていました。
それなのに、いぬいさんや詩人の木島始さんに、なんだかじょうずにいいくるめられてしまって、とうとうその二番めをひきうけてしまいました。
どうですか? 今江祥智さんって、おもしろそうな方ですよね。
二番目を書くとき、わたしは、よし、それなら二回めで登場人物たちを消してしまってやれ、と思い、実行しました。そして、あとの人はさぞかしこまるやろなあ・・・と、わらいねこみたいににやにやわらっていたのですがーーーさすがは名走者ぞろいだけあって、さっさとバトンタッチし、かくもみごとな一冊の物語に仕立ててしまいました。
わたしは、くやしいやらはずかしいやらで、こんどもまたわらいねこみたいに消えてしまいたいと思いましたのに、このたび、塩屋太郎さんと講談社の人たちのおかげで、日本のみなさんの前で、そのリレーをお見せすることになってしまいました。
いきさつをしるし、あわせてお礼とごあいさつを申しあげるしだいです。
もう、この本が読みたくなりますよね?
私はいまや、はやくリタイヤして好きな本を好きなだけ読めるようになりたい、と願うほど本が大好物です。
そんな私のクセは、好きそうな本を見つけると、本のお尻をめくり、最後の「あいさつ」とか「あとがき」とかを読みます。
そうすると、だいたいこの本の面白さが分かる・・・というのが、私の本を見極めるやり方です。
子どものころの私は、この今江祥智さんの「ごあいさつにかえて」の面白さは分からなかったでしょうが、大人のいまは、やはり、キュン!とするくらい面白いです。
登場人物
ストーリー
昭和46年にかかれたお話です。
49年前です。
塩屋太郎さんの翻訳が、子どもに対して、容赦ないな・・・と思うところもありますが、現代でも全く遜色なく楽しめるお話です。
これは、児童書です。
『世界の自動文学名作シリーズ』ですが、私は大人の人にこそ、読んでもらいたい本だと思います。
10か国の、優れた作家たちが、それぞれの方法で不思議な探偵小説をリレーして作られているなんて、想像つきますか?
一番最初の Z=K=スラビーさんも、二番目の 今江祥智さんも、どのような終わり方になるのか知らずにお話を書いたはずですし、最後の ルドウィック=シェルジー=ケルンさんは、どんな気持ちで最後の “しめ” を考えたのか・・・? などと、ストーリー以外の想像をするのも、とても楽しいです。
図書館で借りて読んでね
この本は、もう販売されていません。
どこを探しても売られていないので、図書館で借りるのが、読める一番近い方法です。
どうしても欲しい(購入したい)場合の方法
娘が小さい時に図書館で借りて、大好きになり、何度も何度も借り直して読んだ絵本がありました。
それを、そろそろ家を出る娘にプレゼントしよう、と思って探したのですが、絶版になっていて見つからない・・・
もうすっかり諦めていたのですが、偶然見ていたメルカリで検索したところ、
見つけました!
それも、結構状態が良いモノのようです。
古い本は、古本屋さんで探せば良いのでしょうが、とても時間がかかるので、amazon や 楽天ブックス などで検索すると出てきますよね。
それでも無い場合は、ヤフーオークション、メルカリで探し続けると、ひょっこり出てくる場合があります!
まとめ
\ 大人になっても読みたい児童書 /
奥深い物語と、スピード感のある展開が、次をどんどん読みたくなります。
読み干さないと気持ちが収まらない というヤツですね。
とってもおススメです。
もちろん、小学生低学年でも、全ての漢字にルビがふってあるので読めますよ。
そして、もっと小さなお子さんには、読み聞かせてあげると良いと思います。
天気の良い昼下がりに、ソファーでのんびりしながら読んであげたら、そのまま夢の中で続きを作ってしまうかもしれませんね。
それも良し、です。
最後までお読みいただきまして
ありがとうございました
👋 sachi